「庭仕事の愉しみ」
「庭仕事とは。魂を解放する瞑想である」
少しずつ、今期の田んぼ作業が始まっております。田おこしに備え、周囲の草刈りや崩れた畔の補修、電気柵の手入れなどを行っております。
無心のうちに、緩やかな時間が流れ過ぎていきます。
ヘルマン・ヘッセ「庭仕事の愉しみ」の一節
「庭のひと夏が終わらぬうちに、死んでしまった全てのものは早くも腐敗して、再び大地に帰っていき、大地を肥沃に、黒々と、実り豊かなものにしていかねばならない。そしてまもなくふたたび、陰気な塵芥と屍の中から新たに若芽、若枝が伸びてくる。腐敗し分解されたものが、力強く、新しい、美しい、多彩な姿によってよみがえってくるのだ。」
自然を注意深く観察し、その摂理に思いを馳せる。
生きとし生けるものは皆すべていつかはその命の終焉を迎え、新しい生命の誕生に未来を託し、生命の営みが続いていく。
次世代が生き生きと育つことのできる豊かな土壌を育てることが、私たち人間の使命でもある。(T.S)